細田守の描く、お母さんが二人の子供の子育てをする映画。
なのですが、実は子供が狼なので、それを近所の人からも隠し隠しやっていくのが、苦労苦労の物語なのです。

主人公のハナは、20そこそこで二人子持ちの未亡人になり、真面目だが結局大学も卒業せずに辞めてしまい、狼こどもな都合上、マンションなんかには住めず追い出され、ましてや幼稚園になど通わせられず、、、というかそもそも収入がない。
だったら、家賃が安くて、狼でものびのび出来る山奥に住もう!と思いついちゃう訳です。実家を頼ろうなんて思いません。
「大丈夫か?無理するな」と見る人みんなが思う訳です。

以上のように、現実見なければ微笑ましいかもしれませんが、現実見ちゃうと、真っ暗になるような要素ばかりの映画なのです。
でも、このお母さんは勉強熱心かつ働き者なので、すごく頑張ってしまいます。あり得ないくらい働くので、ちょっとした屋敷も一人で建て直してしまいます。どう考えても無理だろうとは思うんですが、なんだかそれっぽく見えるので、応援してしまいたくなります。
しかし、頑張ってるのも構う事無く、子供たちは子供らしく面倒臭いことを常時しでかしてくれるんですが、それに対する母の返しもよく頑張るよなあ、という母性愛です。
やがて子供が成長して、大丈夫かなと思って学校行かせてみると、性格がひねて来て、面倒臭くなってきます。
そしてついに独り立ちしたいという年齢は、なんと10歳ちょっと。
早すぎて驚きですが、動物ってそんなもんですからと納得してしまいます。
全体としては、ゲロの処分をしたり、畑を耕したり、モンスター父兄に謝ったりなどなど、いい事の無い苦労場面がこれでもか!と鬼のように出てくるので、ちょっと中だるみします。
ですが、最終的に色々あったな~的に思い出して泣けるんです。そういう意味で、最高に面白いのではないかと。
「時をかける少女」「サマーウォーズ」のような、面白いんだけど見た後で何にも残らないような映画ではなく、確実に何かが残ったような気がする、そんな映画です。
ちょっと驚いた所は、音楽・高木正勝と、菅原文太出演でした。
とてもよかったですよ。

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